シナリオ「愛でる者」

今回、初、シナリオ公開ということなのでちょっと緊張気味ですが、ご質問、アドバイス、使った感想などあればぜひコメントください。


今回のシナリオは、初心者向けではありません。意味のない即死(回避できない訳ではない。)、ブラフ情報、謎のアドバイスなど多数存在します。


一度回してみましたが、プレイヤー2人全滅しました。なので、一応、修正も加えていますが、その辺りご了承ください。


オリジナル呪文、オリジナル『アーティファクト』、キャラクターの一部改変がございますが、それでもよろしいという方は、楽しんでいってください。

<プレイ時間>

オンセで8時間かかりました。


<推奨技能>

目星・聞き耳・図書館・『交渉技能など』・『戦闘技能もあっても邪魔になりません。』

<推奨職業>

なし

<推奨人数>

2~3人

<推奨性格>

「好奇心が強い人間が望ましい」


PL同士「友人関係(一緒に旅行に行く程度には)であること」


季節: 夏

場所:電車とバスを乗り継いで着く田舎町、避暑地として有名な場所で自然が豊かな田舎

シナリオの概要

 避暑に旅行に来た探索者は、旅館で不審な男の話を聞いてしまい後を付ける事に

 男の後を追うとフードを被った何者かと話をしている。何度か言葉を交わしすると

フードは、自身の腕を男の胸に抉りごんでいた。

それに気付いた探索者も狙われ、抵抗できずに倒れてしまう。

気付いたら病院で目を覚まし、自分の体内に異物がある事が判明し、切除を勧められるが・・・

病院をうろついていると旅館で出会った男と再会し彼の中にも異物がある事が分かり、切除するらしい。

そして、切除のために手術室に入った彼は、体を風船が裂けたように飛び散りながら死んでいた。

探索者は、自分に埋め込まれた何かがこの現象を起こしたのだと悟り、なんとかするためにこの件を調べる事に・・・


神話生物

『悪魔の植物』(亜種)

※パワーバランスをとるため変えてあります。

魔術師や神話的存在によって強制的に植え付けられる。発芽は暗闇にいるか、切除しようとした場合に行われる。

ある程度、薄暗い場所で行動すると植え付けられた日数+3とCONを耐久ロールを行い失敗すると発芽しようとする。幸運ロールに成功すると発芽は免れるが強烈な激痛に見舞われ1D6のダメージと気絶する。

このダメージは切除するまで治癒しない。

電気を消しての睡眠・暗い場所を探索するたびに発動する。

発芽した瞬間、宿主の体を引き裂き急激に巨大化する。そのため、宿主は即死する。

発芽をさせない方法として一日中、強い光に当たり続けるという方法がある。

発芽前の種に強い光を与えると消滅してしまう。

研究で朽木という研究者に改良された種族で強い光に弱い。

強い光を受けるとこの植物は成長する事が出来なくなる。

炎に対しては、一定のダメージは存在するがしばらくすると火は消えてしまう。

しかし、闇の中にいる間は非常に強力で発芽してから1ターンで2D3成長する。

攻撃 二回攻撃

ツルを巻き付ける 30% 組み付き状態になり、次からの攻撃は必ず当たる。

締め上げる (組み付き状態のみ可) 1D4ダメージ

ツルを打ち付ける 30% 1D6+DB

STR 20 CON 40 SIZ 6(1ターンで2D3成長) INT 6 POW 10 DEX 11

HP 23 以降 成長÷2 増加

火に対しては1D6のダメージ

光は、懐中電灯程度の威力なら1D3である。車のライトなら1D6 もっと、大きな光なら1D10のダメージを当てることが可能である。

光を浴びると浴びた部分の成長が止まり、ダメージを受ける


事件の原因

事件の原因は、岡崎(最初の被害者)がヨグ=ソトースを崇拝する宗教団体『転生教』の秘密知り逃げようとしたため、口封じのために朽木に種を植え付けられてしまう。

それを目撃した探索者にも事件の隠蔽のために種を植え付ける。

自分に何か埋め込まれたと気づいた岡崎は、手術によって自分の肉体に埋め込まれた種を取ろうと決意するが種が無理矢理に発芽、しかし、手術台の光を浴びて発芽するもすぐさま消滅してしまう。

朽木が種を植え付け岡崎を殺したと知った二葉という研究員が罪悪感から朽木を殺そうと寝ている間に種を埋め込み、自分自身にも埋め込み最終的に死んでしまう。

朽木も腹痛によって体力を奪われていたが、種のせいだとは気づかずに研究を続けている。

しかし、種は、朽木の意識がなくなる、もしくは、死の淵になり発芽するのを待っているのだ。


登場人物

『来栖 帝(くるす みかど)』

「転生教」の教団のトップであり、魔術師でヨグ=ソトースを崇拝している。「世界は一度壊れ再生されるべきである。そして、皆が平等の世界を生み出す」という宗教理念を掲げており、この世界でヨグ=ソトースと出会うための準備を行っている。

※一番トップだけどシナリオには一切登場しません。

『岡崎 真人(おかざき まさと)』

昔は、宗教団体の幹部に所属していたが神話的存在と出会い恐怖し団体を出ていきたいと願った所、魔界の植物の種子を植え付けられて死亡する。

その後、種子は跡形もなく消滅してしまう。

※ステータスはお任せします。

『久津見(仮)』

古くから伝わる伝承などを扱う民俗学者

種が古くから伝わる伝承『人苗花(じんみょうか)』の伝説から切除はやめた方が良いと提案するがバカバカしいと一蹴されてしまう。

『人苗花』という伝承について教えてくれるキーマン

しかし、他の情報はほとんど出てこない。


『二葉 鳴海(ふたば なるみ)』

『転生教』に入信したばかりの信者

人生にうまくいかず、それもこれも世界が悪いと思い込んでいる。

朽木に悪魔の植物を見せられ興味を持ち研究を手伝うが自分の研究が他人を殺す事になるとは知らず、せめてもの罪滅ぼしのために朽木に種を植え付け自分は、自殺してしまう。

『朽木(仮)』

教団幹部の一人で魔術師

昔は、植物のバイオテクノロジーの研究をしていたが、転生教のトップ『来栖』と出会いヨグソトースと接触する。それからは、地獄の植物を研究している。

地獄の植物を二葉の裏切りにあい植え付けられてしまう

『柊木 咲』

柊木旅館の女将をしている女性 温厚な性格

出す料理は1D100点の出来栄え


導入

探索者達は、避暑のために田舎に遊びに来ていた。結構な田舎だが自然の豊かな村で過ごしやすい土地であると評判の町である。

山には、釣りやキャンプなどが出来る施設もある。竹細工が有名でお土産としても人気が高い。畑や田んぼも多いが飲食店や店などもポツポツとある落ち着いた雰囲気の街並みだ。

探索者達は、宿『柊木旅館』に来ていた。とても、落ち着いた雰囲気のある木造の旅館で露天風呂などもあるこの辺りでは人気の旅館である。

川遊びや釣りなど様々な事で避暑のたびを満喫していた夜、探索者達は、男が旅館で電話をしているのが目に入る。

「金、無理、たすけ―――見逃しーーー殺―――」

断片的にこんな内容が聞こえてくる。

男は、探索者に気付くと慌てて旅館の外へ行ってしまう。

後を付けると男とフードを被り顔を隠した人が話をしているのを目撃する。

一人はひどく怯えた様子で「俺は、もう、あの教団からは手を引く。あんな恐ろしいものに手を出してるなんて聞いてない・・・」と相手に訴えかけている。

しかし、相手は意に介した様子もなく「そうか。なら、もう良い。」と男の胸に向かって殴りかかった。男の胸に拳がぶつかるかと思われたその瞬間、探索者達は目を疑った。

腕が男の胸を抉っていたのだ。しかし、男は、自分が何をされたかを理解していないようで呆然と自分に突き刺さる腕を見ているだけだった。

フードの人は、その後、腕を男から引き抜いた。男は、力を失ったようにバタリとその場に倒れた。

探索者達はSANチェック 1/1D4

(ここで抵抗する場合は、急魔術の影響でに体の自由が効かなくなり硬直してしまったということにするとよい。※ここで全員をこの場に引き寄せるように誘導するとやりやすい。)

そして、その場を立ち去ろうとするフードは、探索者の存在に気付いて襲い掛かり同じように体を抉る。

しかし、不思議と痛みはない。体の中をかき回されるような気持ちの悪い感覚を伴いながら意識が朦朧としてくるのを感じるだろう。

フードと出会った探索者は、全員、ここで気絶する。

目を覚ますと探索者達は、病院にいた。体をまさぐってみてもどこにも異常は見当たらない。しかし、あの気味の悪い感覚は、探索者の体に残っている。

しばらくすると病院の中から怒鳴りつけるような声が聞こえる。

「あいつだ。あいつが、俺の中に変なモノ埋め込みやがった! きっと、爆弾だ。あいつ、俺の中に爆弾を埋め込みやがったんだ!」

声の主は、フードに襲われたはずの男だった。医者に怒鳴りつける姿は、胸を貫かれたとは思えないほど元気だ。

男は、相変わらず医者に怒鳴りつけているが医者は「爆弾ではありません。どちらかと言うと、植物の種のような印象でした。勿論、どちらも異常な事ですが、それほど深刻に考えられる必要はないかと切除もあなたの場所なら簡単でしょう。」と男をなだめていた。

「じゃあ、すぐに取ってくれ。こんな気持ちの悪いもんが体の中にあるって思っただけでも恐ろしい」

というような話をしているのが探索者は聞き取れるだろう。

 探索者がしばらく部屋にいたり、外出しようとすると看護婦が探索者達が目覚めたのに気づき「あ、お目覚めになられたんですね。気を失って倒れているのを地域の方が見つけて病院に搬送されたんですが、大丈夫ですか?」というような風で探索者の心配をする。

 

 探索者がある程度、看護婦から話を聞くと医者が探索者の前に現れ「一応、体に異常がないかを検査するのでしばらく待っていてくれ。」というような事を言う。

 しばらく待ってから、探索者は、レントゲンなどを撮ると奇妙なものが体に映り込んでいた。

レントゲン写真には、自身の白い骨が映っている。しかし、腹部の辺り、明らかに骨とは思えない奇妙な形の白いものが見える。大きさは、10円玉程度の大きさだが、何かの種のようなものが映っている。

それは、ちょうど探索者がフードに攻撃された辺りだった。

「これは、奇妙ですね。他の方にも同じようにこのような物体が映っている。こんな事は初めてだ。」と医者も不思議そうに顔をしかめている。

「おそらく、今のところ、命の危険はないとは思いますが、念のため切除するのが良いとは思います。」という旨を医者から伝えられる。切除自体はそれほど難しいものではないとのこと。同じように物体が映った岡崎も切除しようとしているという話を聞いても良い。

岡崎を探すと一人の男性と話しているのが分かる。

久津見との話

(下で詳しく記載)

探索者がここで治療を受けるか家の方で手術を受けるか悩んでいると男が手術室に入れられていくのが分かる。

20分ほどして、途端に女性の悲鳴が病院内に響き渡る。

声のする方はどうやら、手術室のある方向のようだった。探索者は、駆けつけるかどうかを選ぶ

駆けつけた場合、以下の状況が探索者の目に飛び込んでくるだろう。

 むせかえるような鉄の匂い、そして、何とも言えない悪臭が周囲を埋め尽くしていた。匂いの元があるのであろう手術室を見るとそこは、地獄絵図のようだった。まるで引き裂いたかのようにバラバラになった死体がそこにはあった。手術台の上で横たわるそれは、人としての形を保ってはいなかった。ぶよぶよとした肉と内臓が外に出てきている。そして、その肉塊からは人間の手や足が不自然なほど原型を保って生えており、その肉塊が人間であるのを理解させる。

ポタリポタリと赤黒い血が手術台から零れ落ちる。床はすでに赤く染められ血だまりが出来上がっていた。

SANチェック1D3/1D6

その傍で白衣を返り血で真っ赤に染めて呆然と立ち尽くしている医者は「種が・・・木が・・・」と力なく呟きながら糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。

 その声を聞いた探索者は、自分自身に植え付けられた種がこの現象を起こしたと自覚した。

SANチェック1/1D4

<聞き耳>

探索者の近くで「やっぱり・・・これは・・・じんみょうか」と呟いている久津見がいること事に気付く

『駆けつけない場合』

しばらくして、警察が来て「事故が起こったため調査中です。」と言われる。

理由は、交渉技能を使って聞き出す事が出来る。

「手術中に医療ミスか、何かで体に異変が起こったようだ。あんな風な遺体をみたのは初めてだが・・・」みたいな


その後、警察が調査に来るが全くの原因不明で手術を行っていた医師や看護師はまともに会話が出来る状態ではない為、事件ではあるものの原因が分からない状況だった。


<イベント>

 探索者が移動する瞬間、一人の女性とすれ違う

<聞き耳>を振る。

「早くしないと、死んじゃうよ。」と小さく笑うような声が聞こえる。

後ろを振り向いても女性の姿はない。そして、通り過ぎた女性の顔を思い出そうとしてもまったく思い出せない。

SANチェック 0/1D3

この女性は、ニャル様である。<聞き耳>に成功し何かしらの反応を示した探索者のうち一人は、ニャル様に目を付けられる。KPが決めてもいいし、ダイスを信じてもいいし

ニャル様は、探索者にたまにヒントを与えるが悪意のある助言を与えたりする。完全なるJOKERキャラである。



御伽 白のクトゥルフシナリオ制作局

クトゥルフ神話TRPGのシナリオを考えたり、シナリオフックを探ってみたりするサイトです。

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